体質改善のための対話

ここ 1か月は「組織開発(OD: Organization Development)」づくしでした。


8月の頭に、日本キャリアカウンセリング研究会( JCC)様が「JCC の未来を考える」というテーマでフューチャーサーチを開催。DODメンバーでファシリテーターとしてお手伝いをしました。


8月下旬には、AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)の書籍『ポジティブ・チェンジ』の著者であり、世界中で AIを実践してきた

コンサルタントのダイアナ・ホイットニーの2日間のAI 講座に参加。 AIはハイポイントインタビューや未来デザインの手法などが切り出されて活用されていることが多いですが、それらの根底にある深い原理や哲学こそが、組織に働きかけるときに必要な考え方だと実感することができました。


さらに 8月末に立教大学で開催されたODNJ(OD Network Japan )の国際大会では、書籍『プロフェッショナル・ファシリテーター』の著者ラリー・ドレスラーのワークショップや、南山大学の中村和彦先生のセッションに参加。 ODを実践するファシリテーターとしてのあり方や、日本における組織開発の変遷や現状について学びました。


そして先週末は、清里の清泉寮でのラーニング・リトリート。これは東京大学の中原淳先生が講師のラーニング・イノベーション論(慶應MCC主催)というコースのプログラムの一つで、こちらでも南山大学の中村和彦先生をゲストに、受講メンバーとともに、屋外でのアクティビティを体験しながら、組織開発についての学びを深めました。



私たち DODでは、ワールドカフェをはじめとして、 AI、OST 、フューチャーサーチなど、ホールシステムアプローチと呼ばれる

組織開発で活用されている手法を、活動当初の 2009年より実践、応用してきました。一方で、組織開発の源流に近いと言われる、Tグループやラボラトリー方式の体験学習のトレーニングにも参加し、そのエッセンスを実践で活用しています。


そんなこれまでの学びや実践と、ここ 1カ月ほどの新たな経験の中で実感したのは、組織開発は“組織の体質改善”であり、対話というのはそのために必須の手法だということです。


日本人の死因の6割は、がん、心臓病、脳卒中の3大生活習慣病が原因と言われています。その予防のため、食生活の改善、生活習慣の改善、運動、漢方や様々な民間療法などの体質改善に取り組まれている方も多いと思います。いずれも目的は元気に健やかに生きること。


組織もほっておくと生活習慣病のような大企業病であったり、指示待ち病であったり、ブラック企業と呼ばれるような労働環境の悪化であったり、不正が横行したりと、様々な症状が慢性化して組織を蝕み、いずれは死に向かっていくことは、連日のニュースやこれまでの歴史が証明しています。


そこで、組織の体質そのものをよりよく変えて、めまぐるしく変化する環境に柔軟に対応しながら、組織が健全に継続・成長・発展していくための“健康な体力”をつけていくこと、それが組織開発と考えると、その重要性がお分かり頂けるのではないかと思います。


では、なぜ対話がその体質改善に必須なのか?


人の生命は血液が酸素や栄養素を身体の各器官に運ぶことで維持されています。同様に、組織は様々な人で成り立っているため、組織内のコミュニケーションが血流と同じ役割を果たします。ただし、単なる情報交換や情報共有では、実は情報の一部しか共有したことになりません。様々な仕事を行うのは人。その人の考えていること、感じていることがセットになって、仕事というのは全うされる。


組織で生命を維持するコミュニケーションにあたるのが対話です。

対話を通して、組織という一つの生命に関わるもの同士がお互いを理解し、生命を維持して健全な成長をとげるという目的を共有するからこそ、その組織にとって本当に必要なことが実践されるわけです。


ただし、人の体質が何かをしたからといってすぐに変わらないように、組織の体質改善もじっくり取り組んでいく必要があります。

それを計画的に行っていくことが組織開発であり、そのために欠かせない手段が対話だと言えるのではないでしょうか。


DODでは、今後も対話をベースに組織や地域を活性化していくことに取り組んでいきます。この秋はそんな想いをもとに、新たな企画も実施しますので、ぜひ今後のイベント情報にも目を通していただければと思います。


( DODパートナー:大前みどり)



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