いま、新人向けの研修を担当しています。
日々、講師や先輩社員のみなさんが様々な内容の講義をしています。
誰でも経験があるとは思いますが、
眠くなります。
話している人には申し訳ありませんが、
眠くなることがあります。
講師仲間としてそばで聴いていても、です。
なぜか。
発せられた言葉が受講者に届いていないから。
あるいは、受講者が受け止めていても、何も返さないから。
そこに「対話」がないからではないかと、私は思います。
それではいけない、と思い、取る対策はいつも「対話」です。
グループの中で話をしてもらうのです。
一人で考えていても、自分の知の域を出ません。
わからないことも、わからないままです。
ところがグループの中で対話をすることによって、
自分の外の知に触れ、自分の言葉が思わぬ反応を呼び、
お互いを高め合うことができます。
講師と受講者の間も同じです。
「質問はありませんか?」
と問うても、何も質問が出なければそのまま次に進んでしまいます。
ところが、質問が出ると、その答えはもちろん、関連した事柄が説明されたり、他の人の質問のきっかけになったりもします。
静かな対話も起こります。
講師の説明に対し、目を見てしっかり聴いていたり、うなずきながら聴いている人は、講師と声にならない対話をしています。
本人も講師の説明をよく理解するし、講師はもっと教えてあげようという気になり、より多くの情報やノウハウを伝えたくなります。
おもしろい。
聴いている側からも対話が起こせるんです。
人と人との間に起こる対話は、お互いを一歩前に進ませる力があるみたいです。
向かい合った人と人との間に生まれる、目に見えないパワー。
お互いがそれを感じながらする対話は、価値のある対話になるでしょう。
その人との間に生まれる何かを信じて、明日もまた対話してみます。
(DOD パートナー 中川繁勝)
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